多読する子どもたちのことば

東京のきっぱ、こと、鈴木祐子です。


昨夏、教室の子どもたちにインタビューをしました。

(毎年インタビューしているわけではなく、たまたま、でした)


そのときの子どもたちのことばは、

真髄をついていて大変驚きました。


実感を伴ったことばって本当に力強い!


今回は、そんな子どもたちの”声”をお届けしたいと思います。



Bくん・中3夏・多読歴2年

  • Project X CODE読了。
  • Cliffordが面白くて好き。
  • 読み聞かせも好きそう(ガハガハ笑ってくれる!)


Q. 多読を始めてから何か変わりましたか?


多読を始めた当初は、スピーキングはほとんど日本語で話してたんですけど、多読を始めて2年ぐらい経って、文法はめちゃくちゃですけど、ちゃんと英語で意味が伝わる文章っていうのが簡単に作れるようになった、と感じています。わからない単語でも、わかるような単語の文章をパパっと組み上げてそれを人に伝えていくってのがすごいできるようなったかなって思います。


将来、外国の人と話すとき(もう今の世の中絶対に機会があると思うので)、そこでいかに自分の意見を伝えられるか、が大事だと思うんです。この多読で培った力を生かして、自分が伝えたい形に英語の文章を組み上げて、伝えていきたいなと思います 。


Q. 多読が会話に繋がっていくのを実感しているのかな?


A. 読書しているときに出あうことば、たとえば、驚くときなり、学校の教科書では見かけないような知らない言葉をパッと見て、あぁなるほど、こんな意味で使うんだ、というのを、すぐに会話に転用していく、っていうのはすごい難しいことだと思うんですけど・・・

多読していると、いっぱい出てくる単語とか、いっぱい出てくる文法事項とかがあって、何回も出てくるうちにそれをパッと言えるようになってるんです。まあ、頭の中で、勝手に(頭が)学習して言えるようになってるんで、本を読むことで。そういう意味でいうと、型にはまってない文章が、簡単に、気軽に、言えるようになった、てのはあります。



Cくん・小6夏・多読歴2年

  • ORTが好き。ORT8を読書中。
  • いわゆる絵本も好き。音声のある絵本を読書中。
  • 読み聞かせも好き(静かに笑ってくれる)


Q. 多読についてどう思いますか?


多読では、先生が直接教えるんじゃなくて、一個置くっていうか、クッションを置くっていうか・・・。本から教えてもらって、教えてもらったことをまた本に聞き返してみたり・・・。本は動いてないし、喋らないんですけど、本と会話のキャッチボールができて、学びが深まると感じています。


Q. 毎年、海外の(ロボット)大会に出場しているけれど、何か変化を感じていますか?


A. 大会では質疑応答があるんですけど、その時にちょっとずつ、その時の英語が分かってくるようになって、うろ覚え的な感じなんですけど、ちょっとずつちょっとずつわかるようになってきたので、変化を感じています。あと、ホテルとかの受付で、お母さん達が話しているのを聞くと、今こういうこと話してるなーっていうのが少し分かるようになってきて、変化を感じています。



Dさん・高1夏・多読歴10か月

  • Zack Filesシリーズ 楽しく読書中。
  • 絵本、ORTも大好き
  • 読み聞かせも好きそう (いつもニコニコ聞いてくれる)

Q. 学校と多読教室とは何が違うのかな?


A. ここ(多読教室)では、絵とかを見て、状況を理解する、内容を把握する、というのがメイン。学校は、文章を早く読んだりとか、一発で理解する、とかに重点を置いている感じ。文章全体の雰囲気とかよりは、早く読む、というスキル重視だと思います。


Q. 多読を始めてみてどうですか?


A. 私はテストで、初見の文をちゃんと正しく内容を把握するのが苦手でした。変な読み取り方をしてしまい、文章の内容を勘違いしたりすることが多かったんですけど…。ここ(多読教室)で、最初、絵とかがたくさん入っている簡単な本から読み進めていくうちに、文章の文法を考えなくても、内容が入ってくるようになって…。


最近は、割と長い文章でも、一回 CD で聞くと、ちゃんと内容が理解できます。同じクラスの友達とかは、これどういう意味かなあ、と言いながら文法をひたすら考えているんです。比喩とかも、まるまる文章通りに読み取っている人とかいるけど、私が文章全体の雰囲気から考えて、こういう事言ってるんじゃない、って言うと、合うようになりました。

自分ではあんまりその文章をちゃんと読んでる感じではないけれど、意外と理解できたりすることが多くなりました。それはやっぱり、多読で、話の全体像をつかむっていうのができるようになったんだと思います。


Q. 多読を続けて行ったら自分は今後どうなると思いますか?


A. 多読以外にも、(この多読教室で)ライティングする機会もすごい増えました。あと、そもそも、英語を使う、英語を読む、っていうことに対する抵抗もなくなりました。


前は、学校の英会話の授業でネイティブの先生と話したり、自分から話しかけたりするのが苦手でした。先生に何か聞かれてもアハハで終わらせちゃったりしたこともあったけど、今は、意外と、言いたいことを言おうって思うと、パッとすぐに英語が、あまり考えなくても出てくるようになりました。

多読をしてると、いろんな言葉が入ってくるから、勉強してる感じじゃなくても、話術が身につくのかなって思っています。


Q. 多読する前と現在を比べると、英語に触れる環境は変わりましたか?


映画とかの好きな俳優さん、ちょっと気になった俳優さんとか女優さんとか、そういう人たちを見つけた時に、今までは画像検索とかばっかりしてて、なんかあんまりその人自身のことを見てなかったです。


けど、最近、YouTube でその人が海外のバラエティ番組とかに出てるのを、自分で YouTube で検索して、観て、ちゃんと分かるから、結構面白かったりとかして。なんか前はそういうことが全然なかったけど、最近はそういう、英語を知ってるからこそ、できるものが、結構楽しいなって思います。



Eくん・高2夏・多読歴6.5年

  • Alex Rider 読書中
  • 息抜きにMagic Tree House読書中。
  • 日本語でマジックツリーハウスを読んだことない。
  • そもそも、小学生時代、読書した記憶がない。
  • 読み聞かせ、たぶん好きだと思う(少なくとも嫌だな、という顔はしない)


Q. 多読についてどう思いますか。


A. 勉強のためではなく、日常に溶け込むような英語を学んでいる感じです。

効果はけっこうあって、周りのひとが文法的に読めないことが直感でわかったりとか、あと、カナダ研修に行ったときに街中で書いてあったことがパッと一瞬でわかりました。


《1、2年前は、オンラインゲームで見知らぬ誰かと英語でやりとりしながらゲームを楽しんでいる、と話してくれていたが、高2夏は大学受験に向けてゲームを自粛中だった。》



Fくん・高1夏・多読歴2年

  • Nate the Great 読書中
  • その後、Franny K Stein にハマる。
  • 読み聞かせ楽しんでくれてそう(クールな青年なのでとても静かに笑ってくれる)


Q. 多読で変わったことはありますか。


A. わからない言葉とか流れとかがあったときに、それをどれくらい推測できるか、というのが変わったと思います。


たとえば、漢文とか古文とかを読むときに、全然わからなくても、想像がついたりとかするようになりました。


あまり文法とかが得意じゃないから、推測して読めるのであればそれに越したことはないです。


あと、Twitterとか、をそういうのを見ている時に、海外の人の書いている文章が読めるっていうのは楽しいです。


《2020年のご挨拶》

1月中にアップしたかったのに

大変遅くなりました💦


こんなゆる~い感じですが

今年も引き続きよろしくお願いいたします


なお、随時、新メンバーが加わっていく予定です。

新しいメンバーが加わった際は、自己紹介記事が出ます。

お楽しみに!


文:鈴木祐子(きっぱ)

東京

ABC4YOU自由が丘

多読・英語読み聞かせ教室

しあわせな読み聞かせ がんばらない多読

しあわせな絵本の読み聞かせからがんばらない多読へ... 経験豊富な全国各地の先生たち 「読み聞かせ多読 グループ」が発信します #読み聞かせ #多読

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