こんにちは、神奈川県川崎市からToyokoです。
言葉を大事にする皆さんへ、少々ためらいつつも、ここにご紹介したいコメントがあります。最近、ORT『Dogs in the Mud』を聞き読みしたある5年生のコメントです。
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Kipperの友だちとFloppyとあともう一ぴきで、はらっぱにいってはらっぱにいって、そこにどろの水があってそこにFloppyと犬がはいって、なんかしらない犬がめっちゃきたなみたいな上日づかいをしていたから、バツがあたったのか、わざとFloppyと犬がその犬にどろをかけて、かけしれた方の犬が、「はっ」みたいなかおをしていた
(句読点・文字、原文通り)
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さて、内容は読み取れたでしょうか。
では、なんでも結構ですので、心に湧いてきたことをどうぞ。
、と言われたら、きっと言いたいことが堰を切ってあふれ出すに違いありません。いつもの私ならそうなります。なりますが、おそらく深いため息をひとつついて「それであなたはどんなことを思いましたか?」と1行返して次に行くでしょう。
ところが今回はため息ではなく「ゾワッとする何か」が心をよぎるのを放っておけませんでした。
「もしかしたらこの目の前の子が、あの言葉を持っていない子供なのかしら」
、と思ってしまったからです。ちょうど、石井光太さんの「ルポ 誰が国語力を殺すのか」(文芸春秋)を読んだ直後で、文中の場面が脳裏に焼き付いていました。
『言葉を持っていない子供たちは同じような者同士で集まって粗雑な言葉でやり取りする傾向が強いため、グループの中で人間関係が悪化した時、原因を考えることも和解に向かおうとすることも出来ず、トラブルは増幅する』
まさかその「前触れ」ともとれるこんな場面がこんな身近に、それもリアルタイムで出現するとは思っていませんでした。
誤解のないように記しておきたいのは、この驚きのコメントを書いた当人についてですが、普段の素行に問題があるようにはとても見えません。比較的話すことは好きで積極的に言葉を発するよくいるタイプのお子さんです。むしろ、私はその子とのおしゃべりをとても楽しいと感じていました。
それまでは楽しく会話が出来ていたと思っていたその子が、このように「マイナス思考の方向で話を捉え、誤字脱字の多い文脈も成り立たないような文でコメントを書いてきた」という事実、そこに、「ゾワッ」としてしまったわけです。
「このままではいけない(気がして仕方ない)、何かしなくては。。」もうこのことが頭を離れなくなってしまいました。
どうしてこんなコメントが出現してしまったのでしょう!?
よりによって何故に今、私はこのコメントに遭遇してしまったのでしょう!?
後編へ続く
文:Toyoko
神奈川県川崎市
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