プレゼント


「センセー、困っているんです💦」


学校図書室の司書をなさっているAさんがそうおっしゃったのは昨年の秋でした。

教育関係者が集まる研究会で、「ビブリオバトル」をやることになり、

大,大、大好きな英語の絵本を取り上げたいのだけど、、、、、

「英語に馴染みのないみなさんの前で、英語の絵本をどう紹介したらいいのか、悩んでます、、」


とのことでした。


まず、「ビブリオバトル」とは、、、、ご存知の方も多いと思いますが、


 1. 発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる.


 2. 順番に1人5分間で本を紹介する.


 3. それぞれの発表の後に,参加者全員でその発表に関するディスカッションを2〜3分間行う.

 

 4. 全ての発表が終了した後に,「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員が1人1票で行い,最多票を集めた本をチャンプ本とする.


知的書評合戦ビブリオバトルHP 公式ガイドより)


という、読書推進活動の一つ。学校現場でもよく取り入れられているそうですね。

図書館司書のAさんなら、本の魅力を伝えることはお手のものでしょうが、「英語」ということで、「ドン引き」してしまう参加者もいるのでは?ということを懸念なさっていました。


で、私がどうお返事したかと言うと、、、


「えっと、絵を皆さんに『よくみてくださいー』って言ったら、英語というハードルが下がるんじゃないかなー。例えば、、、、」


と、当日紹介する予定の本を使って、


ほらね。ここ。

ほら、ここも面白いよね!

あ、ここなんか、どう?


と、魅力たっぷりな、その絵本の「絵」に注目して、パラパラとおさらい。


「あー!そうですね!わかりました!なんだか元気が出てきました!!」


よかったー(^^)


それにしても、絵本に造詣が深く、日本語絵本の読み聞かせをたくさんしているAさんでも、絵本の紹介の仕方で困ることがあるんですねー?


「えっと、司書という職業柄だからか、自分の問題なのかわかりませんけど、、、どうしても、、、、

文字』に目がいっちゃうんです^^;」


えー???

絵本なのに?

絵本を読み聞かせしてるのに????


「読み聞かせの時は、特に、『上手に読む』ことに集中してしまいがちなんです。

でも、、、英語多読を始めたおかげで、絵を以前より楽しめるようになりました♪」


それは何より!


そして、確かに「本」って「文字」が前面に出てるイメージありますよね。自分も文字派だったから、Aさんの気持ちが、とってもよくわかります。


でも、「絵本」は「絵」も含めての「本」なんですよねー。


さて、1ヶ月後、、、、ビブリオバトルを終えたAさんがまた教室にいらっしゃいました。


「センセー、私、チャンプになりました♪ 作戦大成功でした!」


そのチャンプ本はこちら


ビブリオバトルの後、各校の校長先生や、教育委員会の方々などの参加者の皆さんが、紹介された本を手に取る時間があったそうですが、この”Gorilla”に手を出す方がとても多かったそうです。


「絵本」の見方が、参加者のみなさんの中で新しく広がったなら、嬉しいです。

Aさんの報告があったのは去年の12月25日。


私にとっては最高のクリスマスプレゼントでした♪



北海道 オホーツク
大空町
新井 希久子

しあわせな読み聞かせ がんばらない多読

しあわせな絵本の読み聞かせからがんばらない多読へ... 経験豊富な全国各地の先生たち 「読み聞かせ多読 グループ」が発信します #読み聞かせ #多読

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