子どもたちとこんなふうに読みました①

くっついて見られなくなった

 教室でみんなが膝を突き合わせて絵本を読めなくなってしまって2年以上が経ちました。読み始める前に「離れて見てね」とは言っても、読んでいるうちに前のめりになってきて、子どもたちはくっついて、そのせいでちゃんと距離をとっている子は見えづらくなり、「下がって!もう!みーえーなーいー!」となり、「はいはい、じゃあもう一回広がって」と私。せっかくの読み聞かせのテンポはグシャグシャです(苦笑)。

 そこで、スクリーンに大映しにする"Toyoko劇場"を始めたのですが、これがまた「みーえーなーいー」になるときがあります。手元で見る絵本にくらべて、離れたスクリーン上の絵は細かいところが見え辛いんですね。かと言ってスクリーンに近づき過ぎてもなんだかわからなくなるし。。。うーん、なんとか集中してみてもらう策はないものか。とにかくどうしても見たくなるなるように仕向けて、それでも見えない時は、「じゃあ、後で本物の絵本を自分でよ〜く見てみて」という作戦で今のところはしのいでいます。

The Napping House /by Audrey and Don Wood の場合
 ストーリーを追うというよりも、ある昼下がりの雨の日のお昼寝の情景を眺める絵本。雨の日のお昼寝、いいですねー。
 ところでこの本の絵、動きます。あ、いや、動いているのは読んでいる私たちの方か。

 始めのページでまず、子どもたちにたずねます。
「部屋の中になんの動物がいる?」
探すのが大好きな子どもたちは一生懸命に見てくれます。よし。
「まだいるよね?」
「え?なになに?どこ?」
そして、
「なにか変化してる?」
そう聞かれると、これはなんかあるんだろうな、ともっと一生懸命見る。集中してます。椅子、ベッド、鏡、水差し、猫が寝ていた場所、そして小さな何か。ページをめくるたびに気づく子もいれば、ぜんぜん、の子もいます。読み進めて、最後にネズミがあの小さな点に噛まれる場面まで来たら、
「はい、ストーップ!」
「あ、ネズミ起きちゃった。」
そしておもむろに、
「あれ? なんか高くない?」
「え?え?どういうこと?何が?」
「いや、私たちが」
「……」

 チラッと始めのページを見せると、誰かが「あ!!ほんと!上がってる!」それでも気づかない子は、「なになに?」となる。その後ひとしきりあーでもないこーでもないと自然と意識は集中。
 
 そうして最初に戻ります。心を落ち着けて始めからもう一度。今度はCDの効果音付きの朗読を流しながらそれに合わせてページをめくっていきます。

 さあ、さっき読んだネズミが噛まれるページまで来ると、その先は朗読の英語が見開きに1センテンスになって、あっという間の急展開!ページも遅れないように急いでめくらなくてはなりません。速くめくるとパタパタ漫画のように心持ち絵が動いて見えます。

 部屋中のものは何から何までひっくり返って、いつのまにか鮮やかに明るい光がお部屋いっぱいになって、
“ who breaks the bed, “
の音声。次のページをめくると、それまで雨に煙っていたNapping Houseを外から眺める景色となり、スッキリと晴れた空に虹がかかって、そのお庭で伸びをするおばあちゃんと飛び跳ねる男の子が見えます。

ハイ、おしまい。

 シンプルで易しい英文をリズムよく聞きながら、静と動、明と暗を流れるように変化させる絵を追いかけるうちに絵本に集中してくれました。

 さて、次の絵本はどうしましょう。

文:Toyoko Hayashi
神奈川県 川崎市

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