エスパーになりたい!〈多読支援とは〉


多読は、ひとりひとりが取り組むものなので、

正直なところ、

読んでいる人がどう読んでいるのかは、

基本的には私にはわかりません。


頭の中が視える

エスパーになりたい!!

とよく思います。


本を読めているかどうか、をどのように判断するのですか?


よく聞かれます。


理解度テストのような、

本の内容について生徒に質問をして、

本を理解しているかどうか、

を確認すればよいのでしょうか?


わたしは、そのような確認はしません。


なぜなら、理解度チェックは、

本を楽しむ心を

生徒から奪いとってしまうからです。


これは、保育士など幼児教育に

携わる者にとっては、常識中の常識です。

おそらく、図書館司書、国語教諭、

小学校教諭にとっても常識だと思います。


母語が英語ではない人のために書かれた英語本

(Graded Readers)

の後ろにあるような質疑応答は、

精読する場合には有用でしょう。

しかし、多読ではデメリットが大きいのです。



たとえば、幼児に日本語の本を読み聞かせた後で、


「この本では何が起きたの?順番に話して。」

「この本の作者が言いたいことは?」


なんて質問をしたら、

その子は本が嫌いになります。


図鑑を読んだ後で


「春に咲く花は?じゃあ、夏は?」


なんて質問を繰り返していたら、

本を “勉強の資料” だと感じてしまい、

二度と同じ本を、 ”楽しみのために” 

手に取ろうとは思わなくなります。


英語でだって同じです。


本を読み終えるたびに

内容を理解しているかどうか、✅されたら

英語の本を楽しむことなんてできないでしょう。


英語の本を楽しめなかったら
たくさんの英語の本を読むことはできません。
つまり、多読はできません。


多読する生徒たちは、もう幼児ではありません。

けれども、英語で本を読むことに関しては

子ども同然です。

英語の本をどう楽しめば良いのか、を知りません。


子どもに絵本を読み聞かせるように、

自身に本を読み聞かせて、

本の世界に浸って読めばいいんだよ…


つまり、

ひとり読み聞かせ

をするんだよ…


と生徒に伝えても

生徒はすぐにできるわけではありません。


ですが、できます。

方法については、いずれまた…


ともかく、

生徒のなかでペーパーバック

(挿絵のない英語の本)
を読めるようになった者は

全員、脳内で「ひとり読み聞かせ」しています。

易しい絵本を読んでいる頃からずっと、です。


易しい絵本から始めて

「たくさん、ひとり読み聞かせ」をし続けると、

それは多読になります。


そして、日本語の本と同様に

自然と挿絵の無い本を読めるようになります。


そこまでくれば、

読む対象は、本以外へも

どんどんと拡がっていきます。

ネットの記事だったり、SNSだったり、

配信動画だったり…

自身の興味の赴くままに、読めて聴けます。


もちろん、大学受験の英語長文だって

“読みもの” として読みます。

その点では、本当にラクをしているなぁ、と

大学受験生が過去問に取り組む様子を見ていて、

いつも感じています。


「ひとり読み聞かせ」をしているかどうか、をどのように判断するのですか?


日本語の本を子どもに読み聞かせたとき、

その読み聞かせを楽しんだかどうか、

はどのように判断していますか?


聞いている生徒ひとりひとりの表情、

発することばの数々、を

総合的に判断していませんか?


多読する生徒のことも

同じように判断すればよいのではないでしょうか。


ただ、読み聞かせした時と同じように、

と言っても、

ひとりひとり読んでいる本が異なるため、

支援者(先生)は、実はとても忙しいのです。


生徒の表情を見ているだけでは

なかなか判断しずらいこともありますし…。


授業中、私は生徒と話します、日本語で。

余計なことは言わないように気をつけながら。

どんな風に楽しんでいるのか、を知るために。

彼らの読書記録ノートも読みます。


そうするうちに、

想像しながら読めていない子

(ひとり読み聞かせができていない子)

に気づくことができます。


ひとり読み聞かせができない、という状態は

誰もが陥る状態です。

日本語の本を読んでいるときだって、

私たちはよくその状態に陥ります。


今日は字だけが目の前を通り過ぎていくなぁ、

頭に内容が入ってこないなぁ、

というような経験はありませんか?


そうです。本の読みかたは、

そのときの体調、読む対象によって変化します。


ただ、日本語だと自分で気づけるのですが、

英語だといつまでも気づかない子は多いです。


なんだか、英語だと頑張っちゃうんですよね…

だからこそ、生徒の様子を毎回観察するのです。

頑張り過ぎてないかな?と。


とはいえ、生徒がその本をどう読んでいるのか、

の判断は、とても難しいです。

もちろん、私の判断が間違うこともあります。


それで、

エスパーになりたい!!

と思うことがしばしばあるのです😅。



すなわち、多読の支援者(先生)は、

生徒に本を渡せばそれで終わり、

というものでは決してないのです。


文:鈴木祐子(きっぱ)

東京

ABC4YOU自由が丘

英語・多読・読み聞かせ教室

しあわせな読み聞かせ、がんばらない多読

しあわせな絵本の読み聞かせからがんばらない多読へ... 経験豊富な全国各地の先生たち 「読み聞かせ多読 グループ」が発信します

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