第3回 英語絵本Reading Circle Willy-Nilly開催しました

2023年1月30日(月)10:00「しあわせな読み聞かせ がんばらない多読」開催
リーディング・サークル Willy-Nilly

今回は絵本 " The Tiger Who Came to Tea " by Judith Kerr を読み聞かせてもらいました。いいですね、誰かにゆったりと絵本を読んでもらうこと。
その後のトークでは本にまつわる思い出がよみがえった皆さんのエピソードでほんわか心が和んだり、魅力的な絵についてお話が盛り上がったり、これはどんなふうに声にするのだろうか?という質問にみごとな実演で応えてくれた方があったり、お得感たっぷりでした。

しかし同時にこの本の注目点は優しい絵のタッチとはウラハラの "謎めいた本" であること。その主な視点は「このトラはいったい誰か?」作者がこの絵本を書いた背景や真意がどこかににじみ出てはいないかと、読者側はさまざまな理由から深掘りしてしまい、そんな考察のようなものを分け合いながらあれこれと話をする。会を閉じた後もなおLINEに提供される皆さんからの情報で楽しめるのは前回同様でした。

一方、今回私が感じた面白さは、作者に関わる情報を集めて深掘りするのではなく、なんの根拠もなく勝手に自分で感じとった背景を、その場に居合わせたほとんど初対面の方たちと語り合っては盛り上がったり、へぇ〜っとなったり、共感や驚きを得ながら過ごしたそんな時間にありました。この本の素敵な絵は多くの方に人気があるようで、タイツの話で画面越しにあんなに沸いたのはその効用でしょう。
たとえそこに人生訓を見つけられなくても、誰かが作品としてこの世に送り出したものを囲んで誰かと話ができる平和な日常に感謝したい気持ちでした。

「発言」といったきちんとした状態でなくとも、ほんのつぶやきでも自由に声を出す雰囲気の中で拾えるものがあるといいなと思います。自由に話をしてもちゃんと皆さん聞く耳もお持ちなので心地よい空気感になるのではと期待しています。聞いているだけでも楽しめる会になるのもいいのかな。でも、ほとんどの方は黙ってはいられなくなりますね、たぶん。

「作品は発表すれば自分の手から離れる。離れればその後は受け手のものだ、受け手が好きなように自由に解釈してくれてかまわない」と数々の名曲を世に送り出した彼の方が同じイギリスから言っておられました。絵本を読む時にもこの言葉をいつも思い出します。では遠慮なく、あれやこれや。
全部自分の妄想ですが。

皆さんも是非、あれやこれや。

次回は3/28(火)10:00〜11:30  
申込フォームをよく読んでお申込み頂ければ嬉しいです。

文:Toyoko
神奈川県川崎市

しあわせな読み聞かせ がんばらない多読

しあわせな絵本の読み聞かせからがんばらない多読へ... 経験豊富な全国各地の先生たち 「読み聞かせ多読 グループ」が発信します #読み聞かせ #多読

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